作品「青い猫たち」
青い猫たち
昔、猫を飼っていたことがある。
猫は自由に出かけて行って、ご飯の時間には必ず帰ってくる。
とても食いしん坊だったその猫は、舌なめずりしながら帰ってくることがあったが、
ご近所で何か食べ物をもらって食べた証拠。
あの表情を思い出しながら猫の絵を描いた。
「トルコ風ブルーロンド」というジャズの曲を聴きながら、
青い猫の絵にした。
(2018年・25センチ角正方形・切り絵)
ずいぶんと時間が経ってしまった。
これは、昨年(2018年)の春の渋谷の個展で展示した作品。
この作品を作ったのは覚えているが、
細かい部分はちょっと忘れてしまっていた。
作品は確かに自分がつくっているのだけど、
出来上がるまでのことを覚えていないことも実は多く、
どうしてそうしたのか、どうやってやったのか、
なんだか夢の中で作ったように感じることがある。
今見ると、なかなか楽しい切り口が出ているなと思う。
一人だけちゃっかりフクロウが混ざっている。
この絵は三重県でお店をされているご夫婦の元へ。