作品「ふっくらとした花」

ふっくらとした花

素朴で大らかな鳥や花の刺繍が施されたメキシコの小さい布がわが家にある。刺繍というのは、そもそも精巧で細かい図案を表現するイメージがあったけれど、メキシコやタイの民芸品には、手で描いたような素朴な図案が刺繍された刺繍が結構あり、人間的な味があり、あたたかい風合いがとても魅力的だ。そんなイメージが頭の中にあり、スケッチしていたら、ふっくらとした大らかな花のモチーフを切ってみたくなった。(20センチ角・切り絵)


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おおらかな形で自由に。この頃は「民芸品からの空気感を作品に表したい」と思いながら作品にしていて、個展のタイトルも「民芸品と暮らす日々」でした。これは2015年頃の作品。「花」は繊細に描かれることも多いモチーフだと思いますが、民芸品に出てくるデザインでは堂々とした力強い感じの花の描き方もあったり、素朴な表情があったり。眺めているとなかなか興味深く楽しいです。そんな気分を自分の絵でも表したいと思いました。どこか南米のようなカラッとした空気の色合いで。

この作品は、確か2016年の神戸で展示して、そのあと大阪の展示で旅立ったように記憶しています。その大阪の展示には在廊できなかったので、今思えばとても残念なことでした。また関西でも展示ができたらいいなと思います。

 

 

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