スティグ・リンドベリ展を観に行く
写真は西武百貨店のために1959年に作られた包装紙のデザインです。日曜日に池袋の西武ギャラリーに「スティグ・リンドベリ展」を観に行きました。最近あまりこういった展示をチェックできていなくて、ある方のインスタグラムの投稿で知ったのですが、たくさんの素晴らしい作品が観られて、なんとも創作意欲が湧きました。ぼくは建築出身というのもあり、家具や建築の感じも含めて北欧デザインが好きです。
リンドベリの作品は、よく見かける葉っぱモチーフのコーヒーカップやポット、以前プチグラから出ていたジラードなどが掲載された小さなモダンデザインの本、何冊か持っている1950-60年代のDECORATIVE ARTというインテリア年鑑本などで部分的に本では見ていましたが、包装紙の原画なども含めた実物をまとめて観られる機会がなかったのでとても楽しかったです。図録がなかったのが残念でしたが。リンドベリの仕事はクラフトからグラフィック、テキスタイル、プロダクトまで本当に幅広くて驚きます。ミッドセンチュリーのデザイナーや作家は、日本人も含めてこういう「なんでもやる」という偉大な人が多かったですね。
モチーフの表現はどれも人間的なあたたかさを持っていて、かなり個性的なものもあるのですが、どれも美しく、ユーモアがあり観ていてとても楽しい気分になります。当時はとても新しい試みだったのだと想像しますが、暮らしを豊かにするためのデザインという視点が普遍的で素敵です。それを楽しんでデザインしている感じが、またとてもいいなあと。久しぶりに感性を大きく刺激された展示でした。ショップに寄って、復刻されたという包装紙の図案(最初に載せた写真)を使った紙袋をもらって、使わずにそのまま大事に持って帰りました。