作品「朝食の時間」
朝食の時間
わが家の朝食ではパンを食べることが多い。
妻は毎月パン教室を開いているので、
そのための試作のパンもよく朝食に出てくる。
試食係のぼくには、単なる「おいしい」ではなく生地がどうだとか、
風味や具の味がどうだとか具体的な感想を求められるから、
よく味わって言葉を探さなければいけない。
でも、だいたい「おいしい」になってしまう。
(2018年・25センチ正方形・切り絵)
この作品は昨年(2018年)の春の渋谷の個展で展示した作品。
毎日の暮らしの中で「食べること」は大事なシーンかもしれない。
味わうということは豊かなことだなあと感じる。
味を言葉で表すことは、音楽を言葉で表すのと
同じように難しいのではないかなあと感じる。
そこそこ雰囲気は伝えられても、やはり実際に体験しないと
本当の意味で実感ができないというもの。
この作品は2019年のカレンダーの絵にも使った。