集中力のこと

img_3195-2

秋の空気。最近は依頼のあった切り絵作品を作ったり、もうすでに3個作ったのですが、またまた本棚を「ゴマ」付きにして作ったり、アトリエオープンの準備をしたり。なんだか目の前にやることが多くて、その先の「やらねばいけないこと」にたどり着けずにいます。

昨日は朝からある作品を作ったのですが、前の晩にぐっすり眠れてスッキリ目覚めた朝だったせいか、とても冴えていました。そんな時はあれこれ悩むことがなく、もう自然に手が作る感じになってきて作品ができます。そう、「考えている」という感じでもなく「こうすればいいんだよね」と導かれて決まるような、なんとも説明できない不思議な感覚です。大体そういう時はあっという間に出来上がって、そして気に入ったのができます。昨日できた作品は気に入っています。シンプルなフォルム、シンプルな自分の考え方、柔らかくも心地良くキリッとした色の対比。

逆に、あれこれ悩んで何度もやり直したときは、結局気に入らずに発表しない作品になることが多いです。この調子の良し悪しは一体なんだろうと何年か前から思っていて、結局「うまく集中できている」ということなのかなと感じています。ぼくはスポーツ選手ではないけれど、良い状態で1、2時間集中できた時は、良い作品ができている気がするから。その状態を作るために、やはり夜はきちんと寝ないとダメだなと何年か前に気付きました。

10月になりました。いよいよアトリエオープンやいろいろが迫ってきます。もう年末に近づくのかと思うとその早さにびっくりですが、秋は自分が生まれたせいか一番好きな季節。赤や黄色の落ち葉がある季節はなんだか良い作品ができる気がするのです。ひとつずつ、大事に向き合って進んでいきます。


2016-10-01 | Posted in blog, column コラムComments Closed 

関連記事