切り絵とデザインと民芸と
トップページにもあるのですが、このサイトを作るときに書いたキャッチコピーは「切り絵とデザインと民芸と」。そもそも、ぼくは今後どういう活動をメインにするのが良いかということも、アトリエを開くことを決めてからも考えている日々です。
ぼくは「民芸」の世界が大好きですが、その「好き」というのは、そもそも柳宗悦の思想がどうという難しい話というよりも、そのモノ自体が持っている空気感に、自分の感性が反応して良いなあ!と感動したという、ほとんど「直感」とも言えるものだと思っています。民芸品と言われるものには素朴さと素直さがあって、結果として自分が好きなものが多いけれど、工業製品にも好きなものがたくさんあるだろうし、自分としては自由に軽やかに、いろいろ取り入れてモノを観ていきたいと思っています。
何年か前から、自分が楽しいなと感じる海外も含めた「世界の民芸」の空気感をもらって作品をつくる(それをモチーフにするとかではなく、空気感をもらう感じ)ということを制作の中で割とやっています。そもそも、自分たちの日々の暮らしの中に民芸品がたくさんあり、それが自分自身の作品制作に結びついているので、考えてみればそれはとても自然なことかも知れません。これが、ぼくが目指したい「普段着のアート」にもなるんだろうなとも思っています。
写真は、この夏に行ったアメリカのサンタフェにある「フォークアートミュージアム」のアレキサンダー・ジラードの蒐集物の部屋に展示されていたテキスタイル。なんとも楽しい。感動させられるものを観ることは、やはり直接的に自分の創作のパワーになるなあと改めて思います。アメリカの旅については、改めて書いていきたいと思っていますが、いつになるか・・・
ちなみに、先にあったキャッチコピーは、妻スパロウの「パンとお菓子と民芸と」でした。楽しくて良い響きだなと思います。